よもぎ工房からのご挨拶 

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 21歳の頃、染織家の作品展を観て驚いた。
 人が布を作り、色を染めている。

 当たり前のように着てきた服。恥ずかしながら服の前身である布が生まれる過程を意識した事がなかった。

 この感動に誘われるまま
 やり方もわからずに、足下に生えていたよもぎを摘んで、絹の靴下と一緒に鍋で煮てみた。
 優しいよもぎの香りの中、緑に生まれ変わった靴下があらわれた。

 色が身近にあることに気づいた。

 遅れる事数年、今度は畑で綿を育てる。
 土は綿を育み、手は糸と布を生み出した。

 今までどこからともなくやってきた布と色が、身近となり生活の一部となった。
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 布と色を身近にする感動をくれた「よもぎ」から名をいただいて「よもぎ工房」

 
 草木が蓄えている色、その豊かな色調に魅了されて、もの作りをしています。
 同じ染料でも、天気や、季節の旬、火の強さや、こちらの体調・心のありようで出てくる色が変わります。
 生き物である草木だからこそ、出会える一期一会の色。



 空、山、海、草木、花、自然の放つ色の美しさに憧れて、染めています。
 日常の余白の時間を紡いで服を作っています。
 生産数はなかなか上がらないけれど、それも楽しみ。
 年に2回程展示販売会を開催しています。
 
 自分の心も、その時の草木の力もいつも異なります。作品は一点物となります。
 一期一会をお楽しみいただけたら嬉しく思います。



 〜よもぎ工房の目指す所〜
 少し前の時代までは、時間を上手く使って家族の衣を自給している家庭が多かったです。
 ご年配の方にお話を聞いていると、母の作ってくれた浴衣を着てお祭りに行った思い出。
 できたばかりの映画館に新しくあつらえた服を着て行った思い出など、服にはエピソードが沢山あります。
 時は進み、服は買う物、使い捨てで買い替えていくという時代になってしまいました。
 服にエピソードがなくなり、使い捨てという過剰生産・過剰廃棄による「無理」は環境や農民へ襲い掛かっています。
 
 本来、豊かな心を作る衣。
 自分がそうであったように、よもぎ工房展に来て下さる方にも作品を通じて布は身近だということを感じていただきたいと思います。
 
 
 

 
 

 
 
                                 2016.6.14 よもぎ工房
                                  
 
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