和綿栽培について 

 日本の綿の自給率は0%
 衝撃的な数字です。

 そして日本は年間200万t、33億着の衣料品を廃棄しています。

 これだけ身の回りに衣料品が溢れているのに、自給率は0%(ちなみに絹は1%)。

 自給率が低いという事は海外の生産、輸入に頼っているという事。

 綿の栽培では大量の農薬が使用されます。食べ物ではないのでそれはもう容赦のない量です。

 綿畑は雪化粧のように農薬で白く染まり、土は荒れ、農民は健康被害を受けます。
 (世界の総農薬使用量の内、綿栽培には約20%使用)

 ファストファッション、使い捨ての回転の速いファッション業界、繊維業界には「無理」があります。
 その無理は私たちの目の届かないところで発生しています。

 
 遠回りかもしれないけれど、まずは綿というものを知るところから、和綿栽培を始めました。


  

 ・和綿とは
 和綿とは日本古来から栽培されている日本の綿です。
 絶滅の危機に瀕しましたが、一部の人々の努力により、今も栽培されています。
  
 ・和綿の身土不二
 身土不二、日本の気候に良く適応する綿です。湿度に強い。

 ・種
 種は鴨川和綿農園さんよりいただきました。

 ・無農薬、無施肥
 正式な認可は取っていませんが、和綿の栽培を開始した3年間を含め6年程の間(2015年時) 無農薬の畑です。
 肥料は生えてきた雑草を置いておいたり、燃やしたりとしているだけで、外部からの肥料は有機 肥料を含め行っておりません。


 
 
種は5月に蒔きます。
 
 



夏の暑い陽射しの中
涼やかに花を咲かせます。
和綿は白と茶色があり
白い綿は黄色の花
茶色の綿は赤い花が咲きます。















 
 
花が咲いた後は、梅干しの種のような実がつき、それが弾けます。
秋の天高い空に、ふわふわと揺れる和綿が畑で迎えてくれます。
これを収穫します。 
 



収穫した和綿は左写真の左にある、
綿繰り機で種と綿を分けます。
取っ手を回すことで真ん中のローラーが
回り種は手前、綿は奥にという仕組み。

種をとった綿は、カーダーというブラシのようなもので繊維をほぐし、
チャルカというインドの糸車で綿に撚りをかけて糸にします。

絹や羊毛は足踏みの糸車や、スピンドルというコマのような道具も使います。



 
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